こんにちは、伊藤あずき(@Hazuki_028)です。
基本的に私は漫画や本はジャンルを問わず面白ければ何でも大好きなんですね。
ただ、元々歴女傾向にあるので歴史系は大好物です♪
漫画や本を歴史の事実として丸ごと鵜呑みにするのは危ないけど、「あ~、教科書で習ったこれはこういう事なのか!」とビジュアルで確認できるのはものすごく嬉しいんですよね!
そんな大好きな歴史系漫画&本を、今回は火事と喧嘩が華の江戸時代に焦点を絞って、おすすめのものを紹介したいと思いま~す(*´ω`*)
もくじ
【第10位】さくらん
どちらかと言うとコミックより、土屋アンナさん×蜷川実花さん×椎名林檎さんの最強トリオで作られた映画版の方が有名な気がする。
実際私も映画版のさくらんから目を通したのが先でしたねー。
着物の豪華さと蜷川実花さんの色彩感覚が相まってとっても素敵な作品でした!
土屋アンナさん演じる花魁「きよ葉」の道中でかかる椎名林檎さんの曲も素敵~。
びっくりしたのがきよ葉の姐さん花魁「粧ひ」役に菅野美穂さんが出てた事ですね。
意外だったけど合ってた。
でも、そんな豪華な世界でも男と女が出会うわけで、花魁といえども恋をする。
時代は違えど恋をした切なさや愛しさは変わらないんだな~と感じさせる一冊でした!
「花魁になんかなりたくない!」
と言い張るきよ葉に
「なりとうないなどという台詞は、なってから言え」
と言い放つ粧ひが素敵でした
実写版も原作も両方楽しめますよ♪
【第9位】好色五人女
かの井原西鶴が書いた有名本。
歴史!?教科書!?難しそうで無理!!って拒否反応が出るかも知れないけど、漫画版も出てるから漫画で読めば無問題♪
実は私も漫画で覚えた口(笑)
ちなみに好色五人女ってどんな話なのか簡単に言うと、井原西鶴が江戸当時に起こった実際の事件を元に書いた5つの恋のお話ってわけ。
江戸時代版ドキュメンタリーって感じですかね。
恋のお話なんて軽く言ってるけど、心中とか死刑とか成敗とか本当命がけの恋だから。
夜桜お七で有名な八百屋お七もこのお話に入っています。
ただ、現代の感覚でいうと「これで死刑⁉」って思うのはしょうがないかな~??
やっぱり八百屋お七が好きなんだけど、暦屋おさんも好きなお話です。
ストーリーというよりも、読んだ漫画の描き方が好きだったんだけどね。
お花見でイイ女の見定めを仲間内でしていたおさんの夫になる以春が、文句ない京都一の美女と見定めたのがおさんだったのね。
しかし、いつの時代もこういった目の保養は欠かせない(笑)
その時に出てくるイイ女たちが、江戸時代なんだけどハイヒールだったり(漫画だから)、この粋な描き方がもの凄くカッコよくて、作者のセンスに脱帽しました。
不倫をするおさんの説明に、「それは復讐心だったのか、はたまたただの女だったのか」ってのがあったんだけど、意味深でした。
好色五人女の結末はどれも悲しいものが多いんだけど、自由のない江戸時代だからこその結末だったんだろうなあと思います。
ただし最後のお話だけは落とし噺としてハッピーエンドになってます。
【第8位】花宵道中
またまた花魁ものだよー!!
花宵道中も原作と漫画、両方あって、漫画もかなり原作に忠実です。
漫画独自の展開もチェックした限りなかったかな?
さっき紹介した「さくらん」と違って、花宵道中の舞台は山田屋という中見世。
あの有名な花魁道中ですら出来る遊女は決まっていて、花魁道中すら出来ない遊女たちの物語です。
ついつい花魁の話になると豪華なイメージが多いんだけど、でも実際、大夫や花魁といった有名どころの遊女の人数は一握りであって、平凡だけどそれでも叶わぬ恋をする遊女たちの方が多かったんだよね。
茜という少女が「好きな人が出来たんだけど」と言っただけでぶん殴られて、「客を取る前に寝てないだろうね!?」って追及されるんだよね。
勿論茜はその時点で好きな男と話しすらしてないんだけど、「初めての人はあの人が良いんだ」ってのが切なくて。
仲良くしてくれる他の見世の遊女(実は茜の好きな男の恋人)から
「目を瞑って、愛しい人を胸に思って、他の人に抱かれるんだよ」とアドバイス?を受けるんだけど、切ないよね。
花宵道中は山田屋を舞台に主役が変わる5つの短編集なので、どの話も年は違えど同じ人物が出てきて面白いです。
好色五人女と同じように最後の話は落とし噺としてほっこりさせられました~(*´ω`*)
ほんでもってこれまた実写映画化してたのね!
しかも安達祐実さんが主演かいな!?
私はまだ見てないんだけど、個人的に半次郎が仕立ててくれた衣装を着てたった一人で花魁道中をする時に、原作では濃紺の仕掛けが月の光を浴びると花が浮かび上がるってすさまじくしびれる衣装の仕掛けをしてるくだりがあるんだけど、実写版で再現されてる??
ここがすごく気になるところなので花宵道中の実写版観た方、教えてください<(_ _)>
【第7位】本朝金瓶梅
多分まんがグリム童話の金瓶梅を思い浮かべる人が多いと思うけど(私も読んでるよ)、これはその金瓶梅が江戸時代設定のお話になってます。
なので西門慶は西門屋慶左衛門(勿論イケメンな上金持ちのハイスペック)、金蓮はおきん、月嬢はお月と江戸時代風の名前になってますが、基本話のベースは金瓶梅。
私は帯の「金と色で叶わぬことなどこの世に一つもないだろう」という台詞に惹かれて購入しましたが、なかなかさっくり読めて面白いです。
ラストは原作通りなんだけど、原作とは違うんですよ。
え、どういう事??ってなると思うんだけど、おきんマジ悪女とだけ言っておきます(笑)
【第6位】おいらん姐さん
性懲りもなく花魁話だけど、これは今まで紹介したさくらんや花宵道中から98%悲しさを消し去った花魁物には珍しいお話だと思う。
地獄大夫と呼ばれるほど超ドSな橋立花魁の笑いあり涙ありのお江戸人情噺系かな?
読んでいてかなり痛快(笑)
橋立花魁がすっごい豪快な性格で、客よりも自分が主導権を握ってるし、こんなタイプの花魁は実際にいたのかしら??
ただMな男というのも古今東西一定数いるわけだからSな女の需要もあるよね、うん。
この橋立花魁が粋で気風が良くて、まさにお江戸の女って感じだね。
ドSと見せかけ人情に厚い所がまた素敵。
よくいる「言い方がキツクて誤解される」タイプだと思う。
いつもは痛快なんだけどたまにほろりとさせるお話もあって、素敵なラストにも感動しました。
【第5位】仁
実写ドラマ版から好きになって続きが待ちきれなくて漫画にもハマりました(笑)
正直どっちも面白いです!!
ひょんなことから幕末にタイムスリップしてしまった医師、南方仁が、唯一持っていた救急セットと共に医療技術の乏しい江戸時代の病や怪我とガチンコで戦います。
もうさ、江戸の人からすれば絶対に助からないとされる病気や怪我を見事に治してくれるわけだから南方大明神様様ですよ。
だって江戸時代では風邪だって命を落とすかもしれない恐ろしい物なんだもん。
風邪どころか幕末に多数の死者を出したコロリや天然痘などに唯一太刀打ちできた仁先生だから、町の人は勿論時の将軍や西郷隆盛など有力な人も頼りにしまくります(そりゃそうだな)
だけどまたそれが医者の権力争いに巻き込まれたりと大変なんですよね。
ただすべての病気を治せるといったらそうではなくて、抗生物質の存在しない梅毒などにはどうしてもなす術がないんだよね。
頑張ってペニシリンを開発するけど、間に合わなかった人もいる。
個人的にはドラマ版のやり取りが面白くて(笑)
コレラが流行った時に仁先生が点滴をしたいから注射針を見せて、
「こんな形の物を作ることが出来ますか??」
「何と細い!だが銀を細工すれば何とか」
「出来るんだ!?」
って聞いた本人が驚いてどうするんだーい(笑)
そして見ただけで点滴用の注射針を作ってしまう江戸っ子には種子島(鉄砲)を見て国産の鉄砲製造を成し遂げた職人たちの凄さを彷彿とさせました。
いくら見本があるといっても、作り方も材料も自分たちで考えてやるって、すぐ出来る事じゃないよね。
漫画も医療漫画だけどそんなにグロイ感じではないので普通に読めました。
やっぱり母親のせいか、お産のお話は感動しましたね。
この時は仁先生と女医のいね先生と一緒にお志津さんのお産に当たり、お腹の中で逆子だった赤ちゃんをいね先生が何とか戻そうとしていたけれど陣痛が始まってしまって、赤ちゃんがうまく産道を抜けられない緊急事態です。
現代なら帝王切開が出来るけど、江戸時代の麻酔は全身麻酔だから使えないんですね。
今の帝王切開も切る時は赤ちゃんに麻酔の影響がないように局部麻酔が一般的だそうな。
つまり、この時点で江戸のいね先生は赤ちゃんを諦めてお母さんを救わなければ二人とも死んでしまうと提案します。
仁先生は帝王切開を提案したら、実際江戸時代にも帝王切開の方法は既に存在していたんですね。
ちょっとびっくり!
だけどいね先生曰く、お腹の中で死んでしまった赤ちゃんの為の手術だったそうで、「出産」の為の帝王切開ではなかったんですね。
仁先生も悩んでいたんですが、そこでお志津さんが一言
「麻酔なんかなくても平気だから赤ちゃんを助けてくれ!!」
って言うんです。
これに腹をくくった仁先生、麻酔を使わず帝王切開に挑み、無事母子ともに無事に出産を終えることが出来ました。
21世紀の日本、世界レベルでも高い医療技術をもつ日本での出産で分娩室でぎゃーぎゃー騒いで助産師さんに喝を入れられた私とは大違いでございます(笑)
【第4位】にしむく士
お江戸で暮らし始めた半四郎、ゆきえ、息子の太郎と経験する人情溢れるお江戸コメディー。
昔NHKでやってた「コメディーお江戸でござる」みたいに面白いよ~
これを読むと、200年前の江戸時代の人も、今と同じように子育てや家計のやりくり、夫婦喧嘩、同じように悩んでたんだな~って元気が出ます。
特に子育ての話では、江戸時代の子育て論が現代にも通じていて、子育ての本質は昔も今も変わらないのね~と感心してしまいました。
しかし200年前から言われているが、それを今でも私はきちっと守れていない……(^^;)
そうそう、一応主人公は半四郎、ゆきえ一家なんだけど、お隣に住むお侍さん尾花さんがかなり主役を喰っていると思うの(笑)
普段は糸目のちゃらんぽらんだけどやる時はやる(そして目も開く)こんな素敵な旦那さんと結婚出来たお福さんは本当に幸せ者~♪
しかも婿に来てくれてるし!!(かなり重要ポイントだよ)
一話完結物で基本的にハッピーエンドで終わるから読んでいてすごく楽しいよ。
それに大和和紀さんの描く着物女性の美しさ!
本当に目の保養です!
【第3位】猫絵十兵衛 御伽草紙
そんな猫絵を描く十兵衛と、飼い猫ニタの江戸の人と猫の心温まる、ちょっと不思議の混ざったお話。
ニタは飼いネコと言っても元猫仙人(猫又)なので十兵衛とは普通に会話が出来ます。
十兵衛の描いた猫絵に魂を吹き込める、なかなか良いコンビだと思います。
そして十兵衛も元々孤児だったのか、小さい頃は猫に育てられたらしく、ちょっと謎多き不思議な青年。
田舎から出稼ぎに来ている男性が「椋鳥」と馬鹿にされて、人が良いのにつけこまれて、稼いだお金を奪われてしまうお話があるんですね。
人に化けた猫だという女性が、三味線にされてしまう母猫を助けてくれと言ってね。
それで、冬の間出稼ぎで貯めたお金で捕まった猫を助けるの。
それを見ていた十兵衛が、
「化生ってもんはねえ、そうホイホイと正体を明かして話しゃしませんぜ」
っていうシーンとか、謎深き十兵衛のイケメンシーンですわ♪
ちなみにこのお話、十兵衛と武士の西浦さんがオレオレ詐欺ならぬネコネコ詐欺?の連中を成敗してくれるんですっきりするんですが、
この男性信濃(長野県)から冬の間出稼ぎに来てたんかい!
同郷のご先祖様よ!!
冬は雪が積もって畑仕事が出来ない代わりに江戸に出稼ぎに来るけど、いつも馬鹿にされてて、だから助けてくれてすごく嬉しかったって十兵衛と西浦さんにお礼を言うんです。
そうか、冬の間は出稼ぎに来て、辛い思いをしながらもご先祖様たちは頑張っていたんだって、改めて知ることが出来て嬉しかったです。
ちなみにニタは普段はふてぶてしい猫なんだけど、猫又だから人間に変身できるのよね。
本当にたまにしか変身しないんだけど人間になるとテライケメン(ここ重要)
猫又の女の子の中でニタはモテモテなんだけど、確かに人間バージョンで見てみるとこんなイイ男なら女が放っておかないわって思います(笑)
にしむく士の尾花さんじゃないけど、普段はどへーっとしてるのにやる時はやる(そしてイケメン)てどんだけイイ男ぉぉぉ!!
でね、このお話結構涙腺破壊力が凄い!
どれも一話完結の短編物が集まっているんだけど、この短さで泣かすって本当凄いよ!
切なさで泣き、感動で泣き、時に笑い……とたくさん楽しむことが出来ます。
飼い主を助けるために奮闘する猫や猫又たちが愛おしい。
でもね、猫又になるともう二度と会えなくなる掟があって、それでお別れのシーンもあって泣けてしまう。
やっぱり和尚さんと外国からやって来たオッドアイの猫「縹(はなだ)」のやり取りがじ~んときます。
何つーか、離れていて会えないのにお互い思いあってるってこれぞ究極の愛ですよ。
そうだ、この作品は愛にあふれてるんだよね。
後ね、話も面白いんだけど画力も凄い。
登場人物の描き分けは勿論、登場する猫の描き分けも出来てるから読んでいて「これ、誰だっけ?」ってならない!
更に十兵衛や西浦さん、人間のニタとかイケメンも多しっ!
そして十兵衛が描く猫絵とかの絵も、筆で書いたように見事な絵!
いや、むしろ一つの作品と呼んでもいいくらい!!
ちなみに私はRentaで読んでいるんだけど、Rentaだとこの猫絵十兵衛 御伽草紙が48時間レンタル100円~読めるのよね!
こんな良作がこのお値段で読めるの!?と毎回有難く読まさせて頂いてます♪
【第2位】宇田川心中
タイトルに「心中」なんてちょっと物騒な言葉が入ってますが、確かに心中物なんだけどこの独特の世界にぐいっと引き込まれる不思議な魅力のあるお話。
鎌倉時代、江戸時代、現代と舞台は3つあるんだけど、それぞれ話が繋がってくるし一応メインは江戸時代なので江戸時代編ランキングに入れさせていただきます。
江戸時代、渋谷小町と呼ばれる美人な娘「はつ」とひょんな事から知り合った坊主昭円(こちらも坊主だがイケメン)の恋が、前世の因果ゆえ昭円のいる道玄寺とライバル寺神泉寺の宝物争いに巻き込まれたり、恋の試練に立ち向かったりと大乱闘スマッシュブラザーズ状態です。
ちょっとふざけた紹介ですがギャグ要素はほぼないです。
むしろ男女の恋愛の綺麗な所からドロドロしたところまであますことなく書いている感じ。
お話の中に河竹新七という後の黙阿弥になる狂言作家がいるんだけど、その人やその人と会話する人の台詞がいちいち深いです。
「俺は甘くて、ぬらぬらしていて、しかも小暗い欲でむせかえっているようなそんな一場が書きたい」
と新七はいいますが、宇田川心中はまさにそんなお話。
それを聞いていたお梅さんの
「女にとって天国なんてのは、好きな男に抱かれているほんの一瞬しかないのさ。あとは地獄。ぜーんぶ地獄さ。地獄こそ女の唯一の棲家なのさ」
とかね、とにかく台詞が深いんですよ。
作者さんはどんな人生を重ねてこんなお話を書けるんだろうかと、少し興味があります。
このお話は現代から江戸、鎌倉とちょくちょく時代が変わりますが、出てくる男女の殆どが悲しい恋の結末を迎えています。
だからこそラストには「こう来たか」とやられました!
もう最後がハッピーならOKだよね!
【第一位】大奥
映画やドラマで知っている人も多いでしょうが、ぜひとも原作の漫画も読んでもらいたい!
江戸時代に、未成年の男子だけがかかって、かかった8割は死に至るという恐ろしい奇病「赤面疱瘡」が流行り、日本の男子の数は大減少します。
それは将軍家でも同じことで、将軍は女、大奥に集まるのは男と、知っている歴史とは男女逆転しています。
これだけだと大奥でイケメンに囲まれ逆ハー満喫になりますが(アプリゲームイケメン大奥的なね)、この大奥は大奥が舞台だけどあまり大奥のドロドロしたところなんかは描かれていません。
寝所のシーンもあるけどめっちゃあっさり。
いや、もしかしたら実際の多くも悲しさとかむさしさとかの方が多かったのかもしれないけれど、あんまり幸せ~ほのぼの~みたいな展開は少ない。
まあ元が政略結婚だし今の時代とは違うから何とも言えないけど、将軍ゆえの遣る瀬無さとか、切なさとかの方が多くてかなり真面目路線の大奥です。
後、この漫画の特徴としては悪者扱いされていた人物がすっごいイイ人。
悪者というと言い過ぎかもしれないけど、犬将軍と呼ばれた徳川綱吉とか、賄賂でのし上がったといわれている田沼意次とか、歴史を習った時にはちょっと悪いイメージを持っていた人達がめっちゃお国の為に頑張ってたんだよね。
昔から歴史は勝者が作るものだから、失脚した人を悪く書かれていても訂正できない。
だから今知っている歴史は本物かも知れないけどその時代の勝者にとって都合の良いように作られたものかもしれない。
タイムマシーンでもない限り真相は分からないから、こういう解釈で漫画を描くのもすごく素敵。
個人的には江島生島事件の江島が美男子ではなかったアレンジがびっくりだったけどナイスだった。
この大奥は根本に「赤面疱瘡の克服」があって、ちょうど8代将軍徳川吉宗の時代から先、そちらがメインになります。
それで、吉宗の遺志を受け継いだ田沼意次がオランダ人とのハーフ青沼やかの平賀源内達とともに今でいう予防接種を開発、11代徳川家斉の時代に全国で赤面疱瘡の予防接種が出来るようになって、赤面疱瘡の撲滅に成功するんです。
つまり、男子もこの病気で死ぬことが無くなったので男女バランスが整えられていくんですね。
その時の一般市民の女性がね
「姉さん、これで私たちの子供は普通に結婚して子供を産むことが出来るんだね」って泣いて喜ぶのがもうっ……このシーン思い出してキーボード叩いてるけど本当に思い返して泣きながら打ってます。
その状態を見て子供がビビッてます(笑)
いやそこは置いておいて、つまりそれまでの女性は恋愛して結婚して子供を産んで、って普通のことが出来なくて、勿論婿を迎えられるほど裕福な家の女性は婿を迎えることが出来た。
だけどほとんどの女性は結婚することが出来なくて、必死に貯めたお金で遊郭で男を買って子供を産んでいたんですね。
そして生まれたのが男の子なら20歳まで赤面疱瘡で死ぬかもしれない。(赤面疱瘡に掛かった5人に4人は死ぬ)
好きな男性と結婚する事も出来ずただ懸命に子供を産んで、それでも赤面疱瘡にかかったらあっけなく死んでしまう。
ただでさえ今より簡単に死んでしまった江戸時代の虚しさや切なさで胸にぐっときます。
赤面疱瘡撲滅のためにまさに命を懸けながらも青沼や黒木、平賀源内や田沼意次など赤面疱瘡のワクチンの開発に携わった人全員が将軍家の陰謀に巻き込まれて悲惨な目に遭います。
用済みになったらポイって酷過ぎ。
大奥を追放された黒木が
「そんなに己の地位や権力が大切なのか!貴様らは産んだ子を赤面疱瘡で亡くしたことはないのか!そういう悲しい母と子を一人でも減らしたくて懸命に努力してきた者たちにこの仕打ちか!!」
と叫ぶシーンがありますが、読者の心をとても反映してくれています。
ここは大奥の中でもかなり盛り上がるお話なので徳川吉宗の時代が始まる7巻~赤面疱瘡を撲滅させるまでの12巻はぜひとも目を通していただきたい!
赤面疱瘡撲滅の必死の努力、百年先を見据えた徳川吉宗の夢、毒々しい権力争い、徳川家終焉の幕末にむけての侘しさ、女の復讐と稀代の悪女、そして究極のマザコン(!)と内容盛りだくさんです。
現在最新刊の14巻では姫ならぬ島津胤篤のお話がメインです。
ただ、ここら辺から将軍の肖像画も似顔絵だけじゃなくて写真が存在し始めるよね。
男女が逆転している以外はほぼ史実通りのこのお話がどんな風にまとまっていくのか非常に楽しみですが、面白いので終わってほしくないっ!
とにかく今までの大奥とは一味も二味もちがう新鮮かつ斬新、そして悲しい大奥です。
まとめ
以上、私の独断と偏見でお送りする江戸時代が舞台のおすすめ漫画&本ベスト10でした。
自分の読書記録というか、備忘録も兼ねて作ってるんだけど相変わらず長くなっちゃうね(^^;)
でもどれもまた読み返したくなったので、年末の慌ただしさをかいくぐって漫画日和したいと思います♪
では、今日もブログに遊びにきてくれてありがとう!
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